無資格の状態で介護の仕事に携わりたい場合、まずは派遣として働くことになります。
介護業界は少子高齢化社会の進展によって、昨今深刻な人手不足の状況にあるため、無資格の派遣であっても十分働ける可能性はあります。そのため、他業種からの転職で介護業に就いた人は非常に多く、最も割合が多い販売や接客業からの転職者は、全介護職員の約25パーセントにのぼるという統計結果が出されています。
しかし、当然ながら介護の仕事に不適格と判断されれば、どれだけハードルが低くても採用に至ることはありません。
では、派遣の人間を施設が採用しようとする場合、どのような点を見て判断しているのでしょうか。それは、その人の『人柄』となります。施設などによっても変わってきますが、こちらについても実に50~60%の採用担当者が、「まずは人柄を重視する」と回答したとするアンケートの統計結果が出されています。「人柄」という言葉は、曖昧なニュアンスを含んでいますが、介護に関しては、利用者の心にも寄り添ったケアが求められることになるため、主に他人の気持ちを推し量り、丁寧かつ親身になって介護の職務に当たれる気質のことを指すと考えて良いでしょう。
資格や経験の有無を除けば、その次に重視されるのが『コミュニケーション能力』です。これは、利用者との意思疎通だけでなく、職員同士連携してサービスを提供していくためには必須の能力になってくるため、当然採用面接の際などでもこの点が測られることになります。